ロイヤルプロジェクトの主導により、北タイの山岳地帯などで、ケシ栽培の代わりに、40数年前に始まったコーヒー栽培ですが、その大半は、創業者たちの子供や孫に引き継がれて、すでに世代交替しています。
昔ながらの、旧態依然とした農家がある一方で、自ら新しい品種を植えたり、土壌を改良したり、栽培方法を変えたり、新しい、いろいろなプロセスを試している、独立心旺盛な農園も、次から次に産まれています。
コーヒー農園の2代目、3代目は、とても意欲的な方も多いです。
メーホンソンのDULAPUR村のダンのような、コーヒープロデューサーを外部から指導者として迎えて、大変よい結果を出している村もいくつかあります。
北タイのさまざまな農園の豆を試してみると、援助をあまりあてにしていない農園のコーヒー豆が、あらゆる面ですぐれている場合が多いことにきづかされます。
今回、販売する豆の生産者は、いずれも独立心旺盛な方々です。
DULAPURのダンをはじめとして、アラビカ農園のヌイ、ネームーコーヒーのエーク、ガラヤニのサンチャイエステート、リカコーヒーのアテンといい、どの生産者も、タイコーヒーに新しい波を起こそうとしている人々です。
北タイのコーヒー農園に植えられているのは、圧倒的多数が、カチモールとそのハイブリット種です。北タイには、ティピカ、カツウラ、カツアイ、ブルボン、ジャヴァなども、少数ですが存在します。最近では、ゲイシャを植え始める農園も出てきました。
ナーン北部のGem forestのように、ティピカ、ジャヴァ、ゲイシャなどの焙煎豆を、すでに商品化して出荷している農園もあります。
カチモールとその混合種は、雑味が多いようにいわれています。
農園めぐりを始めて、やはり、ある時期までは、カチモール=雑味が多いのでは?という先入観を裏切らない豆が多いように思われました。
いろいろな農園をまわるうちに、えっ、コレ本当にカチモールなの?というような、大変すぐれた、のみごたえのある豆もちらほらと現れてきました。
DULAPURの豆がそうですし、テープサデーの豆がそうですし、パーペーのネームーコーヒーの豆などがそうです。また、味のユニークさでは、メーデットのアテン君の農園のものが傑出していました。
共通しているのは、いずれ農園も旧態依然としておらず、さまざまなプロセスや栽培方法、収穫方法をためしたりしていて、独自の創意工夫やコーヒーへの情熱がしたたか感じられることです。
近い将来、それらの農園が、さまざまなプロセスや栽培方法を試すうちに、もしかしたら、マンデリンスマトラタイガーのような豆が産まれてくるかもしれません。
カチモールあるいはそのハイブリッドといっても、大きく進化をとげていく可能性をひめているように思えてなりません。
そして、私たち、KEROBON COFFEEが、北タイのコーヒーに入れこんでいる理由は、まだまだ発展、成長、改善の余地がたくさんある、現在進化中、未完成のコーヒー豆と思うからこそに、ほかなりません。
THAI COFFEE NEW WAVE
Offering Speciality Coffee from Chiang Mai
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